四国地方のデリバリーヘルス店の会員情報がインターネット上に大量流出していたことが 分かった。少なくとも70人の男性の氏名、携帯電話番号、顔のアップ写真といった “究極の個人情報”だ。会員らはいま、顔写真を店に渡したことを死ぬほど後悔しているに 違いない。 ネットでの情報流出といえばファイル交換ソフトのウイルス感染によるものが大半。 だが今回の流出は、信じがたいほどお粗末な店側の管理体制が原因だった。 顧客の名前と顔写真という最重要のデータにもかかわらず、店側はこれを女性従業員が 閲覧する専用ブログに自動的にアップしていたのだ。 ブログサイトにセキュリティーは一切施されておらず、何かの拍子にこのページを見つけた 部外者がネット掲示板でページのURL(アドレス)を公開。そのため、会員らはたちまち、 「デリヘルマニア」として日本中に公開されてしまった。 これほどの個人情報を無防備に風俗店に渡していた会員にも非がないとはいえないが、 その理由を知れば多少の同情を禁じ得ない。店の求人ページには現在もこんな記述がある。 《デリヘル風俗業界初! 写メールでお客様の顔をcheck! 知人バレが怖くて 働けない方も接客前にお客様の顔を見れますので安心して働けます》 この店は人妻専門のデリヘル店。つまり、従業員が万が一にも知り合いの男性につくことを 避けるため、客の顔写真の提供を求めていたのだ。一方、会員登録した顧客は料金割引 サービスが受けられるとあって、“節約”目的で登録した人も少なくなかったようだ。 会員らは、利用時に運転免許証やパスポートのカラーコピーと携帯番号を手渡すか、名前と 携帯番号を明記したメールに顔社員を添付して送っていたが、今回は後者のメール添付データが 従業員ブログにアップされていた。 データの中には有名ホテルの総支配人が職場で撮影した画像や、地元スポーツ強豪高校の顧問の 写真もあった。ネット掲示板に写真を公開されたり、職場にいたずらメールを送られた会員の中には、 地元警察に相談した人もいるとみられる。 当事者であるデリヘル店は、「忙しいから取材には一切応じられない」とコメントを拒否している。
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