月収30万ウォン、泣くに泣けない退職者たち(上) 若くして職を失い、年金も受け取れず 小さな貿易会社に勤務し、53歳で退職したオ・ドゥソクさん(59)の手元に残ったのは、 わずか2000万ウォン(約143万円)の退職金だけだった。年金を受け取るまでにはあと7年も 残っていたが、それ以上に、これからどうやって生活していくのかが問題だった。まずは 退職した先輩の紹介で浄水器の訪問販売セールスを始めたが、金を稼ぐことはできず、知人 との関係がギクシャクするだけに終わった。この仕事も、月に30万ウォン(約2万1500円) から40 万ウォン(約2万8600円)を稼ぐのがやっとだった。 「こんなに早く退職するとは想像もしていなかった。収入は途絶えたが、子供たちを 学校に通わせなければならず、支出は増え続ける一方だ」 雇用労働部や地方自治体などが主催する就職あっせんイベントや、就業センター (ハローワークに相当)などにも通ったが、再就職に向けた教育はむなしいものだった。 オさんは「実際に現場で使える技術を学べるものと期待していたが、自己紹介書や履歴書の 作成方法、心理治療、自我発見といった、雲をつかむような話ばかりだった」と語る。 そんなオさんは来年から支給される月60万ウォン(約4万3000円)の国民年金を心待ちに している。 ある中堅企業の役員を2年前に退職したキムさん(54)は、現役時代に支払っていた国民 年金を受け取るのに、あと6年は待たなければならない。新たに事業を立ち上げるにも、 退職金まで失ってしまわないかと不安で、再就職したくても、50代の求職者など振り向きも されない。キムさんは同窓会にも1年以上出席していない。交通費や会費が必要だが、 妻に小遣いを求めるのは気が引けるからだ。キムさんは「いつかは人脈が役に立つと思い、 現役のころ多くの人に会った。しかし実際には、何の役にも立たなかった」「50代で退職 してから、最低限の生活を保障するはずのセーフティーネットにこれほど問題があるとは 知らなかった」と嘆く。 続く ・関連スレ 【韓国】 韓国の老人の45%は貧困状態 OECD平均より32%も高い [09/14] 【韓国】 人生で最悪の期間「魔の10年」に苦しむ中高年者たち 会社を退職した50歳前後から年金が支給される60歳まで [09/22] 【韓国経済】55歳以上の退職者、76.7%が年金受け取れず[09/22]
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