二階氏秘書、立件へ捜査=900万円虚偽記載−西松偽装献金 二階俊博前経済産業相が代表を務める自民党和歌山県第3選挙区支部に、西松建設が 社員などの名義で計900万円を献金したとされる問題で、東京地検特捜部が27日までに、 支部の実質的な会計責任者である二階氏の政策秘書を政治資金規正法違反容疑で近く 立件する方向で検討を始めたことが、関係者の話で分かった。 西松建設をめぐる一連の事件では、小沢一郎民主党幹事長の公設第1秘書が同法違反 罪で起訴されているが、自民党側にも波及する可能性が浮上した。 この問題では、同法違反容疑で政策秘書のほか、同支部の会計責任者や西松建設 元社長が大阪市の市民団体から告発されており、特捜部が捜査を進めていた。 告発状などによると、西松建設は2006〜08年、同社が献金した事実を隠すため、 社員や家族60人が5万円ずつ献金したように装い、同支部に3年間で計900万円を 他人名義で寄付したとされる。また同支部の会計責任者らは、実際には西松からと 知りながら寄付を受領し、収支報告書に虚偽の記載をしたとされる。 西松関係者によると、同社OBが社長を務める設計会社(東京都港区)は約10年前、 西松から融資を受けて大阪市のマンション1室を購入。二階氏の政治団体「関西新風会」に 年間約280万円で事務所として貸し出した。 特捜部は、西松から第3支部への献金が寄付を通じて関西新風会に流れ、賃料の補てん に使われた可能性があるとみて捜査を進めていた。その結果、実質的な会計責任者である 政策秘書が、900万円の原資が実際には西松からであることを認識していた疑いがあると 判断したもようだ。(2009/11/28-00:49)
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