◇高山帯への温暖化影響調査 立山の植物生態 富大が長期観測 高山帯への地球温暖化の影響を調べるため、富山大学極東地域研究センターが2010年度から、 立山の植物生態を長期観測することになった。区画を区切って植物の種類や数を調べていく。 立山では目測による調査例はあるが、担当者が代わると判断も変わり、 温暖化の影響の確認に必要な長期データの蓄積にはつながらなかった。 同センターの和田直也教授(43)は 「50年後も同じように調べて変化を確認するための第一歩」と意義づけている。 環境省が全国の約1000か所で進める生態系の定点観測「モニタリングサイト1000」の一環。 温暖化の影響を特に受けやすいとされる高山帯の調査対象として、 立山を含む北アルプスと大雪山、白山、南アルプス、富士山の5か所が選定された。 立山調査には、対象の選定にもかかわった和田教授のほか、 県中央植物園(富山市)と県環境科学センター(射水市)の研究者も加わる。 立山の長期観測では、風の強い尾根の「風衝地」、雪が多く積もる「雪田」、高木が生える上限の 「森林限界」など数地点を決め、地表に10センチ四方の枠を1000個置く。枠ごとに生えている 植物の種類と数を調べ、データとして蓄える。また、気温変化を反映しやすいハイマツの枝の 成長ぶりを記録するほか、地温や気温も観測していく予定だ。 計画では5年間の観測で立山の基礎データを集め、それ以降の調査と比較するための 「出発点」とする。息の長い取り組みとなるが、和田教授は「観測の間隔を詰めすぎると、 観測作業自体が環境を荒らしてしまう。温暖化の影響の確認には長い時間が必要」としている。 (2010年2月6日 読売新聞) ▽記事引用元 YOMIURI ONLINE() ▽関連リンク 環境省自然環境局 生物多様性センター: モニタリングサイト1000
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